「僕もまさか
自分の家のカギで

この家のカギが開くなんて
初めて知って

驚いているトコロですよ」


ねずみ〜らんどの先生が
大正ロマンをひと睨みして。


「どうりで僕のコトを
何でもよくご存じのハズだ」


「カギが同じなのは

このマンションの
オーナーである
アナタのお父さまが

アナタを心配されて
されたコトで…」


「アナタの
入れ知恵でしょ?」

「……」

「父はアナタの占いを
信奉しているから。

父はアナタに
好き勝手させてる
みたいだけれど」


…ねずみ〜らんどの先生は
大正ロマンの顔を
まっすぐ見ながら

淡々と話しているけれど。


「……」

大正ロマンは
先生の視線から
顔を逸らしたまま

黙っていた。


「…つまらんッ」

親族の話し合いなら
勝手にやっててくれ、って

セイが私の背中を

乱暴に廊下に
押し出そうとして


「痛ッ」

蹴られたトコロに
激痛が走る。


「…トーコちゃん。
ちょっと診せて」


先生が
私の制服を捲くり上げ

私の幹部に
手を潜り込ませた。


「ちょ、ちょっと先生ッ」