「会社なんて
どうでもいいんですッ!」

「ただもう
私達みたいな被害者が
これ以上出るのを

見ていられないんですッ」


オジサン達の決意は硬い。


「…株価操作なんて
同じ手は使えないだろ?」


大正ロマンの
占いの顧客の中に

相談者の会社の株を
持っている確立なんて

限りなく低いし。


「こんなコトを
繰り返していたら

株を売り抜けて
多少の損失を
出してしまった顧客にも

怪しまれるだけだしね」


セイが冷静に答えていた。


「…今は
娘に結婚をさせたがっている
親達を騙して

派手に
お見合いパーティーを
しているみたいですけどね」


「!!!!!!!!」

オバサンのセリフに
その場にいたみんなが
凍りつくッ。


「…お見合い
パーティー、って…」

みんなの視線が
先生に集中した。


「この日は
運命のヒトと必ず出逢える運が
あります。

本来なら
セレブしか参加できない
パーティーなんですが…」


私の紹介というコトで
なんとかしましょう、って

謝礼をたくさん捲き上げて。


自分主催のパーティーに
参加させる。


「運命のヒトと
出逢えなかったと言えば

もう出逢っていますよ、と

パーティー会場に仕込んだ
給仕係を名指しして」


もちろん
この給仕係も
結婚を渇望している
相談者の男性達で。


「この男性は30年後には
アナタの力で大成功をして
大出世しています、と

まるめ込み、結婚させる」