「タカヒロのヤツッ

こんな手抜きな
豊胸手術なんて
しおってからにッ」


…鼻血で顔を染めながら

テツオさんのカラダに
食らいつくその姿ッ

ハッキリ言って
怖いですッ!!!


こんな立て込んでいるときに
限って

ケータイ電話なんぞが
掛ってきたりしてッ。


「トーコちゃん。

ケータイ
鳴ってるんじゃない?」


鼻血じいさんに
胸を
いいように揉ませながら

テツオさんが
余裕で
指摘してきたりしてッ。


「…はいッ」

私はケータイに出た。


『何かあったのかな?
着信記録が残ってたけど』


先生だ!


「あ、いえ。

ちゃんと
留守番できてますから。

それよりセイの怪我は…」


「タカヒロかッ!」

私が大事なコトを
訊き終わらないうちに

おじいちゃんが
私のケータイを
取り上げるッ。


「このテツオの胸は
いったい何じゃッ」

「ああんッ♪
おじいちゃんッ♪」


「……」

今の今まで

おじいちゃんに平然と
胸を揉ませていた
テツオさんまでもが

ケータイ電話の向こうの
先生をからかうように

喘ぎ声をあげていてッ。


…このヒト達
どこかおかしいッ。


「ケータイッ
返してくださいッ!」

おじいちゃんから
無理やりケータイを
取り返し


「もしもしッ!

それでッ
セイは
大丈夫なんですかッ!?」


『ああ。トーコちゃん?

セイくんのコトなら
心配しないで』


今、クスリを飲んで
眠っているから、ってッ!


それは
いろんな意味で

「メチャクチャ
心配ですッ!!!!!」