「…まさかッ」
私は
おじいちゃんの手から
ケータイを奪い取るッ!
「ゲゲゲッ!!!!!」
何ですか、これはッ。
「やだ、大先生ッ!
アタシのヌードは
NGですよお」
…テツオさんのヌードなら
まだ良かったッ。
「お前さんのボディーに
これを超えられる程の
インパクトはあるかの?」
おじいちゃんに
自慢げに
ケータイの動画を
見せつけられて
「ひえ…」
テツオさんが
コトバを失うのも
無理はないッ。
当然だ。
「さっきの状況下で
よくもそんなモノ…!」
いったい
どうやって撮ったのかッ。
ケータイで再生されている
大正ロマンのその表情は
この世のモノとは思えない程
鬼気迫るモノがあってッ。
「…状況を知らないヒトが
見たら
まるでオカルトよね…」
テツオさんのひと言が
全てを言い表していた…。
「…もう、やだッ…!」
次から次へと
非常識なコトばっかり!!!
「私ッ」
何にも関係ないのに…!
どうして
こんなコトに
巻き込まれて…!!!
解決できそうにない
山積みされた問題に
私は思わず
その場に座り込んでしまう。
「やだッ。
トーコちゃんッ」
…泣くつもりなんか
ないのに
涙が止まらない。
「…セイッ」
私、バカだから
もうどうしていいのか
わからないよッ。