「この部屋を
テツオ達に
ラブホテル代わりに
提供するつもりじゃなッ」
なんてッ!!!
…おじいちゃんッ。
もっと
オブラートに包んだ言い方は
できませんかッ。
「でもお。
そ〜ゆ〜の
タカヒロが嫌がると思うしい」
先生なら
そんなコトに
こだわったりするヒトでは
ありませんッ!
「セイに後で
何とか上手く
言って貰いますからッ」
そこを何とかッ!!!!
「そりゃあ。
セイくんの頼みなら
タカヒロは
許しちゃうだろうけどね〜」
もうひと押しッ!
「絶対に責任を持って
セイに説得させますッ!」
「まあ。
セイくんが
タカヒロのベッドで
トーコちゃんと
にゃんにゃんしちゃった
ときも
あのタカヒロが
責めなかったしね〜」
…どうして
テツオさんまで
その話をッ。
「もしやッ
寝室のあのまぐわい写真は
この部屋で
撮られたモノかッ」
このおじいちゃん
こ〜ゆ〜勘だけは
無駄にいいです。
「あのポートレート
ステキだよね〜♪」
「オトコ同志でなければなッ」
「……」
「コンテストも
ふたりの顔の部分を
トリミングせずに
あのまま出品していれば
いいトコロまで
いったでしょうにね〜」
え。
「でも
肝心のセイくんのO.Kが
出ないんじゃ
タカヒロとしては
諦めるしかないわよね〜」
テツオさんが笑いながら
無責任に
洗面所に消えていったけど。
…コンテストに出したヤツ
顔は写ってないから、って
先生も言ってたけど
まさか
あの写真をちょん切って
応募してたなんて。
そりゃあ。
落選だってしちゃうかも…。
…ちょっとだけ
胸が痛んだ。