「…しっかし

タカヒロの趣味は
よくわからんのッ」


好きなオトコを
他のオトコに抱かせて

写真を撮るなんて


「余程のマゾか
ヘンタイだとしか思えんなッ」


「…マゾかヘンタイ…」

…確かに
その傾向は否めない。


「…タカヒロは

やはり
そういう背徳の行為にしか
燃えられん体質なのかッ」


「……」


「ベッドの上に横たわる

患者と言う名の
触れてはいけない
美しい肢体を目の前にして

抑えきれない欲情と
闘いながら

ひとりエッチを…」


だあああああああああッ!


「やめてくださいッッ」

おじいちゃんの
イケない妄想劇場に

思わず私は耳を塞ぎ
再びしゃがみ込んだッ。


「…何じゃい。

タカヒロの囲われ者のクセに
不甲斐ないのうッ」


囲われ者って
どういう意味だか
わかりませんがッ

侮蔑されているのだけは
ひしひしと
この身に感じますッ。


「大丈夫よ。トーコちゃん」


私とおじいちゃんの会話を
聴いていたのか

テツオさんが
たまりかねて
声を掛けてきてくれる…!