「彼と落ち合ったら
その足で病院に行って

セイくんの様子を
見てきてあげるから」


「テツオさんッ…!」

スーツに身を包んだ
テツオさんの行動は

さらに神々しく。


「大先生が
悪さ出来ないように♪」

おじいちゃんの腕を
後ろ手に縛り上げた。


「年寄りに
何をするのじゃッ」


「ごめんなさい♪

だって、後で
セイくんに恨まれるの
嫌だものッ」


「ワシの恨みなら
買ってもいいのかッ」


「すぐにタカヒロがよこした
”使いの者”が来ますから

少しの間だけ
我慢してくださいな♪」


先生の
高そうなシルクのネクタイで
後ろ手に縛られた
おじいちゃんの左手首が

私の右手と
手錠で繋がれているという

世にも奇妙な体勢で


「じゃあね♪
いってきま〜す♪」


ふたり
テツオさんに

タカヒロ先生の部屋に
取り残される…。


「……」
「……」


…使いのヒトって
絶対に
来てくれるんですよねッ。


それは
もう少しの我慢、の
ハズだった。


だけど。


「…なんかションベンが
したくなったなッ」


「……」

…私の不安を煽るように


おじいちゃんは
間違いなく

この状況下を
楽しもうとしている…。





先生のベッド♪♪♪

スプリング♂026

≪〜完〜≫


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