テツオさんのコト
責められないよッ。


「心配して
急いで戻ってきたんだけど

俺、お邪魔だったかな」


「お邪魔じゃッ!!!」

おじいちゃんが
腰の一輪ざしを

セイに向かって
これ見よがしに突き出して
その立派さを誇張するッ。


「おじいちゃんが
オシッコを我慢しすぎて
膀胱が破裂するって

真っ赤になって
震えてたからッ」


「…息でもとめてりゃ
数分でそうなるだろ」

え。

「そうなのッ!?
おじいちゃんッ!!!」

「……」


「…信じられないッ!」


「そんなコト言って

トーコも案外
この状況を
楽しんでたんじゃないのか?」


おじいちゃんの股間を
指さして

フツーはこんなコト
考えつかないと思うがな、って

セイのその目が

私を

私だけを
責めているッッ…!!!


「セイッ

とにかくこれを何とか
外してッ」


「やだ」


なんてッ。


どうして
そんな意地悪をッ!!!


「楽しそうだし」

楽しくないしッ!


「邪魔しちゃ悪いだろ」

そんな恐ろしい誤解を
しないでくださいッ!!!!


「あのね…ッ!!!」

私が言い訳を
重ねようとした瞬間!


ちょろ。


「!?」

トトトトトッ。

一輪ざしが音を立てててッ!


「おじいちゃんの
オシッコが出たッッ!!!」


ほら、見て、セイッ!!!


「ウソじゃなかったでしょッ」

って、喜んだのも束の間でッ。


ぬる〜いモノが
支える私の手にツタってきた。


じょろじょろろおおおお。


「いやあああああッッ」