「大丈夫…!?」


近寄ってきた私を

「…ッるさい…ッ!」

セイが大声で
威嚇した。


「……」

「……」

「…ットに
憎ったらしいヤツ…ッ!」


「……」

セイが握りしめていた
スポンジから

水が流れ出て

みるみる
床を濡らしていく。



…痛むんだろうに。


意地っ張りなセイ。


「何でお前は
こうなんだよ…!」


カラダの痛みより
ココロの傷みを
訴えてきて。


「……」

ここはやっぱり
私が折れるべきなんだろう。


「…セイ。ごめん。

やっぱり、私
ついていくから

いっしょに病院へ行こう」


セイを
なだめるようにして
近づいてきた私のアタマを


「!!」

セイが掴まえて

ヘッドロックを
掛けてきたッッ!!!


「そういうトコロが
またムカつくんだよッ!!!」