でも
「先生は来なくても
使いのヒトが代わりに
やって来るんじゃ…」
「そんなに
誰かに見られたい?」
セイが
ふううううう、って
私の耳に息を掛けてきてッ。
「違うからッ!!!!」
「何なら
エレベーターの中で
やっちゃおうか♪」
「セイのバカッ!!!!!!」
そのシーンを想像して
耳まで赤くなっていた私を
「かわいいヤツ!」
セイがぎゅううむ、と
抱きしめて
「ん〜ッ!」
何度も何度も
私のアタマにキスをするッ。
「…残念ながら
先生に
様子を見に行ってくれ、と
頼まれていた
インターンの新人は
今頃、看護師長が
うまく言いくるめてくれている
ハズだから」
ってッ。
看護師長まで
味方につけて
病院を抜け出すなんてッ。
「先生はセイが
病院を抜け出したのにも
気がついてないのッ!?」
「…先生のクラブ活動が
終わる前までに
何もなかったかのように
戻れば、大丈夫さ」
…それって。
あまりにも
先生が気の毒に思えますッ。
同情する私をよそに
「ほら。時間が勿体ないから」
セイが寝室のドアを
おおきく開けて
「きゃッ」
セイが私を乱暴に
ベッドの方へと投げ入れたッ。