…ワイヤーは
ブルーのワゴンに
繋がっていて

ワゴンには
ちいさな電球がついていた。


電球に照らされている
作業着を着た
オジサンとオニ〜サン。

その足元には
汚いバケツ。

そして
その手に持っているのは…。


「ガラスワイパー…?」


「…どうやら
ハウスクリーニングのヒト
みたいだな」

「!!!!!」

セイが私の肩越しから
顔を出してきて

超、ビビったッ!


「ハッ
ハウスクリーニングッ!?」


「毎週この時間

先生はクラブ活動で
留守してるから」


掃除の専門業者に
入って貰って
いるんだろう、って

セイは
寝室のドアを開けて

出て行こうと
していますけどッ!!!


ちょっと待ってッ!


「まさか部屋に
入って貰うのッ!?」


「…帰って貰っても
いいけれど」


夜間の
9階の窓ガラス掃除を含む
ハウスクリーニングって

1回にいくら掛るか
知ってるの?、って


2千万や7百万の買い物を
平然と先生にさせていた

アナタが

お金のコトを
言うんですねッ。


「……」


「じゃあ、そ〜ゆ〜コトで」


そ〜ゆ〜コト、って

「ちょっとセイッ!
待ちなさいよッ!!!」


右手にはブラ。

左手首にはパンツッ。


「玄関を開けに行く前に

このカーテンを
閉めていってよねッ!!!」


「…やだ」

って。

アンタッ!
それはないッ!!!!