9階に着くと
テツオさんは
さっさと廊下に出て
スキップしながら
先生の部屋と反対の廊下を
進んでいってッ!
「テツオさんッ
そっちの部屋は…ッ!!」
「だって、トーコちゃんも
気にならない?」
大正ロマンの部屋を
指さしながら
好奇心いっぱいの
テツオさんの目が
ランランと輝いていたッ。
「…あのッ、そ〜ゆ〜のは
先生達と合流した後に…」
「な〜に、言ってるのよ!」
こんな面白そうなコト
タカヒロ達に教えたら
美味しいトコだけ
持って行かれちゃう
じゃない、ってッ
私の制止も聞かずに
テツオさんが
呼び鈴を押してッ!
「テツオさんッッ!」
ドダンッ!
「…今、部屋の中から
凄い音がしたような」
「…したわねえ…」
…何だか
とっても嫌な予感ッ。