「それは
どういう意味かしらッ」

「タカヒロに訊けないのなら

大先生にでも
聴いてみればッ!?」


私の目の前で
ふたりが取っ組み合いを
始めててッ。


「ふたりともッ

お願いですから
やめてくださいッ」


テツオさんを
呼び出したコトを

私は本気で後悔したッ。


「きゃ!」

「あ」

「危ないッ!!!!」


大正ロマンのカラダが
ベランダの柵から

おおきくはみ出して

私は必死で
大正ロマンの襟ぐりを
掴んで引っ張るッ。


「テツオさんッ!
手伝ってッ!!!」


私に大声で一喝されて

「あ」

冷静になったテツオさんが

慌てて
大正ロマンのカラダを
自分に引き寄せようとして

私の肩を掴んでいた
大正ロマンの片手に
力が入った。


「え」

その瞬間。

大正ロマンを助ける為に

ベランダの柵から
身を乗り出していた
私の上半身が

おおきく
バランスを崩ししまう!


「トーコちゃんッ!」