…悔しいけどッ。
確かに
ご指摘の通りですッ。
「変化していく状況を
イチイチ説明したって
お前のちっちゃい脳ミソじゃ
情報処理が追いつかず
かえってパニックを
起こすだけだしな」
ってッ。
「だからってッ!
ポイントくらいは
簡単に教えてくれたって
足手まといになるコトは
ないと思うッ」
「…ど〜だかッ」
息巻く私を
セイは呆れた目で
見ててッ。
「私がいつッ
セイの足を引っ張りました
でしょうかッ!?」
私も思わず熱くなるッ。
「…今朝。
見合い会場で
俺の立てた計画
全部ぶち壊してくれたけど」
はいッ?
「昨夜はひと晩中
先生とセリフ合わせしてさ。
マジシャンまで呼んで
会場に仕掛けしたのに
お前ってば
予期せぬトコロに
突然現れて
しかもッ
図々しく
ついてくるんだもんな」
「それこそッ!
聴いてなかったから、で
しょおおおおッッ!!」
セイの勝手な言い分が
アタマにきますッ。
「そうなんだ?」
マジシャンを呼んで
クサイ三文芝居を
先生とやるなんて
聴いたてたら
「トーコは絶ッ対に
素直に帰らなかったと
思うんだけど」
俺の取り越し苦労
だったのかな、ってッ。
「ぐぐぐぐぐッ」
…その通りッ。
そんな興味深いイベント
見逃すワケには
いきませんッッ。