…どこまでが本当なのか。


「…そんなウソまでついて
大事にしてたテーブルを

俺は傷つけたって
ワケなんだ?」


「……」

…ああ言えば、こう言う。


セイらしいと言えば
そうだったけど。


何だか

ふたりの間の雲行きが
おかしくなってきたから。


「この抹茶ラテッ
美味しいですねッ」


この重苦しい空気を
変えようと思ったのにッ。


その瞬間
部屋の電話が鳴って。


「トーコちゃん。

階下にもうタクシーが
来たみたいだよ」


…予定よりも
ずいぶんと早いご到着ッ。


後ろ髪を引かれながらも


「…全部終わったら

ちゃんとトーコにも
わかるように説明するから」


「……」

何だかいつもと少し違う
セイの誠実なコトバに

私はそれ以上

何も言えずにいて。


「…うん。絶対だよッ」


そう理解を見せるのが
精一杯だった。


だけど。


不安定に見えていた
セイの状態と

先生と大正ロマンの
社会的苦境を

危惧しつつも


ひとりタクシーで
家路に着いてしまったコトを


翌朝、猛烈に
後悔するコトになるなんて

わかっていたら…!


…この日の私は

どこまでも
運がなかった。





先生のベッド♪♪♪

スプリング♂036

≪〜完〜≫


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