…先生と
まだ話してるのかな。
イベントがどうの、とか
言ってたから
そっちの計画の準備でも
しているのかな。
「……」
何も教えて貰っていないから
セイの考えているコトや
ましてや行動なんて
わかるハズも
なかったけれど。
「トーコ。
具合が悪いのなら
学校、無理して
行かなくていいのよ」
…いつになく
口数の少ない私を
ママがさらに心配する。
セイの設定だと
私は研究室で
倒れたコトになっていて。
「…大丈夫ッ。
学校へはちゃんと行くよ!」
ママにこれ以上
心配を掛けないよう
作った笑顔も
少々わざとらしく
なってしまったッ。
「そお?
一応、念の為
制服のスカートの
プリーツが取れていたのは
昨夜のうちに
アイロンは掛けておいたけど」
「え」
ママが指さした方を見ると
シワクチャに
なっていたハズの私の制服が
キレイにアイロンが掛って
リビングに吊るされていて。
「ママ
気がついててくれてたんだ…」
ママってこんなに
気がつくヒトだったっけ?
「シツケの悪いオス犬に
オシッコを掛けられて
スカートが悲惨なコトに
なってるから、って
昨夜、セイから
電話が掛かってきてね」
!!!!
「セイから
電話があったのッ!?」
「トーコが寝静まって
少ししたくらいかしら。
ねえ、パパ?」
「例のニュースの後
だったから
11時は過ぎてたんじゃ
ないか?」
スーツ姿のパパが
玄関から取ってきた新聞を
片手に
私の隣りの席に着く。