こんなときに

見計らったように
電話を掛けてくるのは

またアナタですかッ。


「…は〜い、はいッ」

面倒臭さを
前面に押し出しながら

私は電話に出るッ。


『お前、ちゃんと
家に向かっているのか?』

「どうして?」

『雑踏の中にいるにしては
回りがずいぶん静かだからな』

…その洞察力と
豊かな好奇心ッ。

「私がどこにいて
何をしてようが
いいじゃないッ」

『どこにいるんだッ!?』


「…ホテル」

『ホテルって!
お前、まさかアイツと…!?』

セイの声に動揺がアリアリで。

…面白〜いッ。

「オフィシャルホテルの
すんご〜く眺めのいい部屋!

デレラ城が真正面に見えて
と〜ってもロマンティック
なんだから!」

ついつい
セイを刺激してみたりしてッ。

『ふんッ。
そんなトコロで初体験かッ』

ダサいな、なんてッ
セイったら負け惜しみッ。

「いい気分なんだから
邪魔しないでね!」

なんてからかい甲斐のあるッ。

『あのガキはどうしたんだッ
3人でプレイして楽しいかッ』


…お〜お。

あのセイが珍しく
おおきな声で叫んでいて

何か快感ッ。


お泊まりするつもりなんて
最初からなかったけれど。

「今日は
た〜っぷり楽しんでから
帰るから

朝帰りのフォロー
よろしくね!」

私は電話を切ろうとした。

のにッ。

『部屋に花を贈ってやるから
どこにいるか教えろ』

「え」

『ロマンティックな夜に
ふさわしいのを贈ってやるぞ』


…なんて怪しいッ。


「……」

でも、これ以上
セイを刺激し続けるより
そろそろこの辺で
ひとつ譲った方が得策だよね。


花なんて言って

どうせ、セイ本人が
乗り込んでくるのは
お見通しなんだから。


「じゃ〜ね〜。
ホテルの部屋のヒントねッ」

夜のパレードが始まるまでの
退屈しのぎにちょうどいい

なんて

素直にセイに部屋番号を
教えなかったコトを
猛烈に後悔するコトに
なろうとは

思いもしなかったから…。





セイ&ボディ☆トーク

誘惑のルージュ編

≪〜完〜≫

この作品をお読みになった
感想をお寄せください。


下記の感想の中から
ひとつ選び

【いいね!】ボタンを押すと

お楽しみスペシャル画像が
ご覧戴けます。


絵柄は予告なく
気まぐれに更新されます。



特に感想はありません。
次の話も期待しています!
今回の話は特にお気に入りです!