ユッキとジュンジュン。
ふたりは大切な
私の親友だ。
ユッキとは
中2のときに
クラスメイトになって
仲良くなった。
勉強もできて理知的。
でも
かなりの毒舌で
潔癖な性格だ。
ユッキが最初に
声をかけてきてくれたのは
席替えのとき。
クラスメイトに
席を交換しろと
迫られていた私を
助けてくれた。
ユッキが間に
入ってくれなければ
勝手に席を替わったと
私が先生に
酷く叱られていただろう。
ユッキは
筋が通らないことが嫌いで
席替えの騒動のときは
私の為に
そして
自分の正義の為に
そのコと大喧嘩した。
「だって、ヒメが
お人よしすぎて
見てられなかったよ!」
「ヒメ」というのは
私の呼び名で
名字から
二文字をとっただけの
単純なモノだ。
私はけっして
お人よしではない。
ただ押しの強い人間に
押し切られてしまう
だけなのだ。
『彼』とのカンケイの
始まりもそうだった。
強引に迫られると
NOと言えない。
でも、そんな自分の
優柔不断さを
私は必死で隠してきた。
もし『彼』とのカンケイを
ユッキが知ったら
どう思うだろう。
ユッキは堅物に見えて
高校に入った途端
彼氏をつくってしまった
シッカリ者で
自分の中でキチンと
将来の設計が出来ていて
何事にもちゃんと
順番を守って
進めていくのが身上だ。