「俺様の道だから
おまえらが避けろ、って
言わんばかりだったよね〜」
あはははは、と
ジュンジュンも苦笑いだ。
「……」
だけど
私は
すれ違いざまに『彼』が
私にした大胆な行為に
凍りついていて
全ての神経が
自分の太股にいっている。
私のショートパンツに
『彼』は小さな紙を
差し込んでいて。
「……」
私は親友達に
わからないように
そっと紙を掌に隠した。
大胆な『彼』。
こんなトコロを
もし見つかってたら
どんな言い訳も
できないよ!
トイレの中で
『彼』からのメッセージを
開き見て
私は
再び固まってしまう。
そこには
私にもわかる英語で
【TODAY
At same place
and in same time】
今日
同じ場所で
同じ時間に。
そう書かれていて。
万が一
誰かの手に渡っても
問題がないようにとの
配慮からなのか
文面は慎重なのに
やってるコトは恐ろしく
「大胆すぎだよ」
と言いつつ
行くべきか
行かざるべきか
考えている自分がいて
自分で自分に
びっくりした。
「…どっちにしたって
『彼』と話をしなければ」
このまま無視して
変な恨みを買うのも
嫌だったし
こういうメッセージの
渡し方に対しても
ひと言いいたかったし。
私はそう自分に言い訳して
放課後
『彼』の元へと向かう。