間違っても
快感や誘惑に負けるような
人間ではない。

むしろそういう人間を
軽蔑している。


「結婚して
もしダンナが浮気したら
ダンナを刺して私も死ぬ!」

そう公言して
はばからない。


私だって『彼』と
つき合うようになるまでは
同じ心持ちだった。

遊びで抱きあうなんて
汚いと思ってたし

今でもそう思ってる。


初恋のオトコノコが
相手のオンナノコと
キスまでしておいて

その後、そのオンナノコが
そのオトコノコと
簡単にお別れしたのが

ジュンジュンにとって
かなりの衝撃だったらしく


「たいして
好きでもない人と」

つき合うなんて
信じられない、と

ジュンジュンは吐き捨てる。


たくさんのオトコノコから
告白されては
交際を断り続けている

どこまでも
誠実なオンナノコだ。


相手を深く知る為に
つき合ってみるなんて
発想はどこにもない。


人に弱味を見せるのが嫌いで

なかなか腹の中を
明かさないのに

「ヒメだから話せる」

私を信用してくれていた。


ふたりの親友にも
言えずにいた
『彼』とのカンケイ。


好奇心と同情と

『彼』の
私への激しい情熱に

私は流されていた。