「アニキ、案外
カッコイイと思わない?」
似合いだと
言われた後だけに
返答に困る質問だ。
「私達、姉妹になるって
どうよ?」
ジュンジュンの提案に
隣りでジュースを飲んでいた
ジュンニイが噴き出した。
「お、おまえ
何言ってんだ!!!」
冗談なのに
ジュンニイが
思いっきり動揺している。
「ね?
一度デートしてやってよ」
それはジュンジュンからの
意外なお願いで。
「好きでもない相手と
つき合うのって…」
ジュンジュンは
信じられないとか
口癖のように言ってるのに。
私の言い方が
まずかったのか
「……」
一瞬、確かに間があった。
そして
「ジュンニイのコト嫌い?」
ジュンジュンは再び私に
質問をする。
「別に、そういうワケでは」
「好き?」
う〜ん。
ここはジョークで
切り返すべきなのだろうか。
「俺の前で
何の話をしとるんじゃ」
居た堪れなくなった
ジュンニイが
ジュンジュンの手を
無理矢理
引っ張っていこうとする。
「もっとアニキのコト
ヒメに知って貰いたいもん!」
って。
ジュンジュンは本気なんだ…。
「デートくらい、いいじゃん」
ユッキが
無責任に煽る。
「そうだよ。
つき合っちゃえば?」
ユッキの彼氏も
同調して。
「Do it! Do it!」
外国人もノってきた。
ヤバイ。
ちゃんと断らないと
また私、流される!!!
「私、好きなヒトいるから!」
私の苦肉の激白に
会場中が静まり返った。