翌日の教室は
このデートの話題で
持ちきりで


「見ちゃったぞ〜」


…大相撲が
テレビで全国放送されて
いるなんて知らなかった。


「いい雰囲気
だったじゃない」

私とジュンニイは
イッキに
クラスの公認の仲と
なってしまう。


次のデートの約束が
メールで入ってきて

「ハートマーク
つけてあげなよ!」

「もっと!」

「まだまだ。
愛が足りんぞ!」


ユッキとジュンジュンに
のせられて

恥ずかしいくらい
ハートマークでいっぱいの
メールを返信した。


ジュンニイから
返ってきたメールの

《照れッ》の文字に


「オヤジ〜〜〜」

みんな笑った。


「来週は
デートしないんだ?」

「今日から
北海道なんだって」


「アニキ、ああ見えて
結構忙しいヒトなんだよ」


自分の事務所といっても

10人そこそこしか
スタッフがいないから
ジュンニイはフル稼働状態で。


「贅沢させてやれない
かもしれないけど」

ジュンジュンが
おいおいおいと
泣きマネをする。


ジュンジュンのクサイ芝居に
ユッキが大ウケだ。


「ヒメにはアニキが
お似合いだよ!

絶対に
絶対に似合ってる!」


ジュンジュンが念を押す。


1日に何度も
ジュンニイからの
メールが入る。

ちょっと前までは

こんな日々が来るなんて
思いもしなかった。