もう少しで
秘宝展の展示物を
倒してしまうトコロだった。


ジュンニイの思わぬ激白に
混乱したまま

私は
秘宝展の警備員室に
連行され、お説教。


警備員さんのコトバも
アタマに入ってこない程

私は舞い上がっていたのに。


ジュンニイは
ひたすら調子よく
警備員さんに謝り続けている。


気がつくと

警備員さんとすっかり
意気投合しているあたり

とってもジュンニイで。


早々に
恩赦で放免されて

ふたり廊下に出された。


おかしなもので

ふたりっきりになった途端

お互い意識しすぎて
何もコトバが出なかった。


ジュンニイってば

警備員さんとは
あんなにおしゃべり
していたくせに

ズルイよ〜。

何かしゃべってよ〜!


え〜と。

あ〜…。

ふたり
コトバを探していると


「ジュン!」

おおきなカラダの外国人が

奥の扉から
ジュンニイに
声を掛けてきた。