「受験のときなんか
弁当作って貰ったし」
ジュンニイの口から
次々と出てくる
ママとのエピソード。
…ママってば
ジュンニイのコト
物凄く
気に入ってたんじゃないか。
私の知らないトコロで
ママったら〜。
「ヒメ」
「ん?」
ジュンニイに呼ばれて
顔を上げると
ジュンニイの唇が
ふいに重なってきて。
「あ…」
ジュンニイとの
初めてのキス。
「……」
照れるくらい何気ない。
余韻を楽しむように
ジュンニイは
私の手を引いて
再びゆっくりと歩き出す。
「ヒメ、大好きだよ」
あたたかい手に
ジュンニイの愛情を感じ
まさに
しあわせの絶頂だった。
このしあわせの瞬間が
一生続けと願わずには
いられなかった。
なのに。
痛いくらいの視線を
背中に浴びて
私は振り返ってしまう。
そこには
忘れたハズの
『彼』が立っていた。
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