外国からのお客さまを
もてなしに庭園にむかう。
5歳くらいの
オトコノコとオンナノコ。
金髪に青い瞳が
お人形さんのようだ。
七五三のようなカッコの
ユッキの彼氏は
子ども達に大人気。
子ども達の早口英語は
聞き取りが難しいけれど
「スモウ・レスラー!」
この意味は
私にもすぐわかった。
ユッキの彼氏に
ちょんまげをつけたら…。
ジュンジュンなんか
お腹をかかえて笑ってる。
「さっきまで
真っ青な顔してたのに」
「お寿司食べたら
治ったんだって」
「食いしんぼキャラ
だったんだね」
「そうみたい」
「そうみたい、って。
知らなかったの?」
「うん」
「2年以上も
つきあってて?」
「毎日が発見よ。
放っておいたら
何してるんだか」
「…そんなモンなんだ」
何だか安心した。
私が『彼』に対して
不誠実だったという事実からは
逃れられないけれど
『彼』とのカンケイも
自分で思ってる程
酷いモノでは
なかったのかも…。
なんて。
「俺の見立てに
間違いはなかった」
着物姿のジュンニイに
声を掛けられる。
ジュンニイこそ
なかなかサマになっていて。
黙っていれば
かなりいい線
いってるのになあ。
なんて、余計なお世話か。