夜も深くなって

足元のおぼつかない
ジュンニイを

ジュンジュンが
迎えにきてくれたのだけど。


どうやって
その話を切り出そうか。


「アニキ! 飲み過ぎ!」

「パパ達も泊まってけって
言ってたんだけど」

「泊めて貰えばよかったのに」

ジュンジュンが
いたずらっぽく
ジュンニイを冷やかした。


「ンなコト出来りゅか!
信用落とせりゅか」


…ジュンニイ
ロレツが回ってない。


ジュンジュンは
大ウケしまくってるけど

パパ達の前ではちゃんと
しっかりしゃべって
いたんだよ。


…よっぽど
緊張していたんだね。


住宅街のイルミネーションが
透明な空気と3人を暖かく
照らし出す。


「この先は
暗い道も多いから」

見送るのはここまででいいと
ジュンジュンが
気遣ってくれた。


なのに


「うっ」

ジュンニイが
吐き気を訴えて
道端にしゃがみ込む。


「ばかアニキ!」

ジュンジュンが
自販機まで来た道を
走って戻っていった。


ど、どうしよう。

こういうときは
気道確保だっけ?


あれ?
あれれ???

頭が軽いパニックだ。


ジュンジュ〜ン。


どうして
私ひとりにするんだよ
〜〜〜!!!


「…ヒメ」

「な、何ッ?」


やばいの?
やばいの!?

どうしよ〜!!!!!


真っ白になったアタマで
ジュンニイを覗き込んだら


キスされた。