「え?」
固まる私に
ジュンニイがペロッと
舌を出して笑ってる。
…あの
もしかして
「仮病?」
「らってイブの夜らもん」
そう言って
私の頬を両手で引き寄せて
今度は丁寧にキスをした。
「ホンロは
帰したくないけれろ」
「…アニキ、ロレツが
まわってないよ」
そのセリフに振り返ると
ジュンジュンが
仁王立ちしていて。
ひやああああああ。
ジュンジュンてば
いつの間に
戻ってきてたんだ!
どの辺りから見てたのかな。
恥ずかしい〜〜〜。
ジュンジュンは
持っていた
ペットボトルの水を
ジュンニイのアタマに
ぶっかけて
「姑息なオトコよのお!」
高笑いする。
ジュンジュンの高い声が
住宅街に響いて
「おっと。ご近所迷惑」
ジュンジュンは
自分にツッコミを入れながら
ジュンニイを再び
自分の肩に担ぎ上げた。
「はい、アニキ帰るよ!」
「あ、待って」
私はジュンジュンを
呼び止める。