「チア部なワケないよ」
タクシーで
夜中に帰ってきたり
泊まりの日もあったという。
「彼氏でも
できたのかなとも
思ったんだけどね」
「彼氏ができたのなら
私やユッキに一番に
教えてくれるハズ…」
「だろッ?」
だからちょっと心配なんだと
ジュンニイはつけ加えた。
押し込められるようにして
私はジュンニイに
強引に車に乗せられる。
「最近、アイツおかしいと
思わない?」
思う。
思ってた。
「だいたいさあ。
夏休みの着物のバイトだって」
ジュンジュンが熱心に
売り込んできたという。
「しかも自分ではなく
友達がバイトを探してるから
って」
…話が違う。
どうして?
何の為に?
「ヒメの写真を見せてきては
やたら売り込んできたりして」
ジュンニイが
ハンドルを乱暴に切った。
「…ウソだけは
つかないヤツだって
信じてたんだけどな」
ジュンニイも
苛立ちを隠せない。