私と『彼』も
似たようなモノだったかも
しれないけれど

セフレというコトバは
どこかそぐわない。


だって
フレンドリーな瞬間なんて
なかったもん。


「彼氏がいるヒメなら
わかってくれるよね?」


彼氏をつくったコトのない
ジュンジュンから

冷たくあしらわれたのが
やっぱり多少なりとも
ショックだったようで。


「嫌な部分もひっくるめて
愛せないのなら
別れちゃいなさい!」


ジュンジュンは
そう突き放して
電話を切ったらしい。



…正論だった。


だけど

どんなに正しい意見でも
こういう精神状態の相手には
受け入れ難いモノで。


そうやって簡単に
結論を出せて

理屈にそって
行動できるんだったら


どんなに楽だろう。


「怪しいとは
思ってたんだけどね」


でも、まさか自分の彼氏が

そんな大胆なマネをするとは
夢にも思わなかった、と。


そりゃそうだ。

そうだけど。


「だいたいあんなデブが
モテるワケないと

フツウ思わない?」


浮気しそうにないって点が
最大の魅力だったのにと

ユッキは捲し立てる。


「あははは」

自分の彼氏に
あんまりな言いようだった。

「子ども達にだって
好かれてたじゃない」

ちょっとフォローしてみる。


「だったらヒメは
アイツと寝れるッ!?」

「!!!!!!」