「インテリアに関するモノは
たいてい揃うから」
ジュンニイが連れてきてくれた
インテリアショップ。
「美大の先輩の店なんだ」
ジュンニイの美大時代。
ジュンジュンに
写真を見せて貰ったコトが
あるけれど
髪の毛を
すんごい伸ばしてて…。
「何、思い出し笑いなんか
してるの」
ジュンニイにツッコまれた。
支配人だと名乗ったそのヒトは
ジュンニイのジーンズの
後ろポケットをポンッと叩いて
「彼女?」
ジュンニイに耳打ちしている。
「へ〜。婚約者なの?
歳いくつ?」
…品のないしゃべり方。
この間のスケベな視線の
外国人といい
ジュンニイの周りには
変なキャラが多くない?
「ちょうどよかった。
ジュンにちょっと
見て貰いたいモノが
あるんだけど」
そう言って
支配人は私達を
最上階のオフィスに
連れてきた。
「どう思う? この絵」
うさんくさい男が
売りにきたモノで
あまりに怪しいので
買取は保留して
預かったらしい。
「ま、本物なら
相当な掘り出しモノ
なんだけど」
支配人は
絵の裏のサインを見せる。
日付の隣りに
作家のフルネームが
入っていて
「…ウソ」
それは私がよく知っている
『彼』の名前だった。