残酷な答え


ジュンジュンからの
メールは未だに届かない。

私からは何度も
送信したのに

一度も返信してこない。


単刀直入に
聞きたいコトを書いて
送信してみるべき
なのだろうか。


電話をかければ
いいんだろうけど

反対に何か聞かれそうで
勇気が出ない。


「はああああ」

何で冬休みなんて
あるんだろう。

ユッキは受験も間近だし。

こんな話に巻き込んだら
またややこしく
なりそうだし。


どうしたらいいんだろう。

『彼』とのコトは

ただ単に
言い出すタイミングが
見つからなかっただけだとか。

着物のバイトのコトも

落ち込んでた
私のコトを心配して

私に彼氏でも
つくってあげようって
思ってのコトかもしれないし。


行方不明の一件だって

私が傷つかないようにって
配慮から黙ってたのかも
しれないよ。


…自分にできるだけ
都合のいい方に
解釈してみる。


よし、よし。

ちょっと
希望が見えてきたぞ。


ママのおせち作りを
手伝いながら
不覚にもニヤケてしまった。


「またジュンイチくんのコト
考えてたんでしょ」

ママが不敵に笑う。


「パパには
上手く言っておくから」

頑張って、と
私に出来たてのおせちを
持たせてくれた。


パパ対策に
家からちょっと離れた場所に
ジュンニイに車を
停めて貰っていたのだけれど


「ホントにご挨拶しなくて
いいのかな?」


ジュンニイは
このママのアイデアに
まだ戸惑っている。


でも
パパの耳に入ったら
それこそ外に出して
貰えなくなっちゃう。


ママの配慮と理解に
感謝、だ。