いっしょに住もうなんて
言っておいて
何か矛盾してない?
「…それに
ヒメママの策略に
まんまとハマってるってのも
オトコとして
ちょっと悔しいしさ」
「……」
「俺、ふたりのペースを
大事にしたい」
「……」
そういうモンなのかな。
「おいしいよ、コレ!」
かまぼこを口にして
ジュンニイがボケをかます。
「一生懸命作ったんだからッ」
憎たらしいその口に
伊達巻を突っ込んでやった。
「おいしい。おいしいです〜!
ヒメちゃんって
料理の天才だなあ」
…たく。
ゴマメが特においしいって
たくさん食べてくれたから
今回は許すとしよう。
「ろうそく倒したら負けね!」
ふたりでジャンケンしながら
ケーキを山崩しして食べる。
おせちの重箱を
ふたりで洗いながら
「ヒメが高校卒業したら
ちゃんとご両親に
挨拶にいくから」
結婚前提の同棲を
許して貰おうと
ジュンニイが言う。
「大学卒業したら結婚、な」
「うん」
とっても自然な会話だった。
思えば
正式なプロポーズだった
ワケだけど。
洗剤の泡を
私の鼻のアタマに
くっつけてイタズラする
やさしい笑顔のこのヒトに
ついていきたいと
ココロから思った。
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