もう辺りは真っ暗だ。
「ヒメ〜!」
外にいる私に
ベランダから
ジュンニイが声をかけてきた。
「デートのとき
キャラクターのついたパンツ
穿いてくんなよ〜!!」
「そんなの
穿いてないよ!!!!」
恥ずかしー!
一目散で駅まで
駆け出した。
でも、それって。
今度のデートで
そういうのを
見せるようなコトを
するって意味?
「……」
何かひとりで
赤くなって
立ち止まってしまった。
「帰りが心配なら
ダッシュなんかさせずに
送ってあげたらいいのにね」
「ジュンジュン!」
驚いた。
「ヒメ、アンタ
意外と足、速いんだね〜。
追いつけないかと思ったよ」
こんなトコロで遇うなんて。
「ヒメ、話あるんだけど」
え?
「メールで
呼び出したりしたら
余計な不安を駆り立てるかと
思ったから」
って。
すでに何か
すんごい不安な展開
なんですけど…。
「お願いがあるの」
「…ユッキの前では
話せないような
内容、なのかな…?」
なんだかコワイ。