「あ、そーいえば」

「ウソでしょー!」

冷凍庫から
豚肉を取り出して
レンジで解凍する。


「子どもじゃないんだから
食事くらい
自分で確保しようよ」

と言いつつ
そんなジュンニイが
愛おしくもある。


「ソースないから
大根おろしと
ポン酢で我慢してね」


赤味噌と冷凍しじみで
味噌汁を作る。

「あ、いいにおい〜。
腹へったなあ〜」

この一瞬だけは
ジュンニイの
役に立てているのかもと
素直に思える。


「美味いよ!
ポン酢もかなりイケてるね」

パソコンを打ちながら
ぱくついている。


大事な時間を
私の為に使ってくれる

大切なヒト。


ジュンニイは
私の肩口を
つまんでみせて

「無防備に肩とか
出さないでくれる?」

私のずれたTシャツを
直した。


「あんま
挑発しないでくれよ」


ジュンジュンも
私のコトを
スキだらけだと言ってた。


…確かに
そうなのかもしれない。


食事の後片づけを
手早く終えて

ジュンニイの
邪魔にならないように

早々に寝室で
眠るコトにした。