はだけた脇腹を
冷たい手で触られて
飛び起きた。
「オ・ハ・ヨ・ウ」
目の前に制服姿の
ジュンジュンがいる。
「あれ?」
思わず辺りを見回した。
間違いなく
ジュンニイの寝室だった。
「ハダカにアニキの
Tシャツ羽織ってさ」
ジュンジュンが
いたずらっぽく笑った。
「ご、誤解しないでね」
「別に彼女だから
いいと思うけど」
「雨で服が
びしょ濡れで…!!!」
テンパッってしまって
コトバが出てこない。
「あははは。冗談。
アニキから聞いてる。
何度もメールしたんだけど」
「あ」
ケータイ!!!!!!!!!
脱衣場にかけつけるも
乾燥機の中で
ケータイは息絶えていた…。
「アニキから
電話貰わなかったら
うっかり
ヒメの自宅に電話してたよ」
「別によかったのに」
「何寝ぼけたコト
言ってんの。
どうせウチか
ユッキんトコにでも
泊まるとか
親にウソ
ついてるんでしょうが」
「ううん。
ジュンニイのトコに
泊まるってパパの許可…」
そこまで言って
初めて気がついた。
パパは私が
ジュンジュンの家に
泊まってくるんだと
勘違いしてるんじゃ…。
ひえええ〜〜〜〜。
絶対、そうだよ〜〜〜〜。
「ほれ、着替え」
ジュンニイから頼まれて
制服やら靴やら
ジュンジュンのを
持ってきてくれたと言う。
「コート
縮んじゃった
らしいじゃない」
「えッ!?」
私は慌ててコートの
生存を確かめにいく。