…やっぱり

こちらも
見るも無残な状態で。


昨夜のツケは大きかった。


「学校指定の
コートじゃないけど、コレ」

「ありがと…」

「それと、傘
忘れていってたでしょ」


あ…。


昨日のコトが蘇ってきて

イッキに現実に
引き戻される。


「メールって
何か用事だったのか?」

ジュンニイが
顔を洗いにやってきた。


「アニキ、ヒゲ
うっとおしいよ!」


ジュンジュンは
タオルを
ジュンニイの顔に押しやって

誤魔化して。

「ワイルドなカンジで
イケてるだろーが?

な、ヒメ?」


「似合ってないよ。

ね、ヒメ?」


え、あ…。

「どっちでも、いいかな」


「あ〜、アニキ
落ち込んだ〜」

「え、いや!
興味がないって
意味じゃなくて…」


動揺する私に
ジュンジュンが大ウケする。


「お腹、すいたな。
ヒメ、何かないの?」


ジュンジュンが
私の手を取って

そのままキッチンに
引っ張っていこうとする。

そして

「ちょっとここじゃ
話せないから」

そっと耳打ちしてきた。


嫌な予感…。