生活指導室に
ひとり連れていかれて
先生に
コトの顛末を聞かれるも
何も答えられなかった。
「あのモデルは
あなたじゃないの?」
「『彼』とは、その
どういう
おつき合いを
していたのかしら?」
卒業を目前にして
こんな立場に
なるなんて。
やっぱり
親にも連絡、いくよね。
もういってたりして。
本当に何もかも
なくして
しまうんだろうか。
ジュンニイ。
ユッキ。
パパとママの信頼。
『彼』との
背徳の日々は
今、まさに
その快感と欲望のツケが
しっかりまわってきていた。
たくさんの日を
エピソードを
重ねて積み上げて
手にしてきた信頼も
あっけないモノで。
「どうしてさっきから
黙ったままなの?」
普段、話がわかる先生だけど
そのやさしい口調が
かえって辛かった。
信じてくれているヒトに
期待ハズレの答えを
用意するしか
できないなんて。
涙がひとつ
また落ちた。
「私、私は…」
そのとき
乱暴にドアが開いた。