そうなのだ。
まさに
余計なお世話な
迷惑電話だった。
ユッキを気遣って
ケータイに出たりしなければ
あのまま
私とジュンニイは
ちゃんと結ばれていて。
もしかして状況は
今より
マシだったかもしれない。
手だって打ちようが
あったかも…。
ユッキを恨むのは
お門違いだ。
そんなのわかってる。
でも
「ユッキには
何て言い訳したの?」
ジュンジュンの
「言い訳」というコトバが
引っかかった。
「きっと心配してるよ」
「フォローもせずに
放っておいた
私が悪いとでも?」
もう、滅茶苦茶だ。
「学校行ってちゃんと
ユッキに全部話そうよ」
ジュンジュンが
私の腕を引っ張って
いこうとする。
「放っといてよ!」
「ダメだよ、こんなの!
こんなのおかしいよ!
ヒメらしくない!!」
…私らしいって、何?
「ヒメはいつだって
みんなを気遣って
気配りのきくコ
だったじゃない!」
それは
誰にも嫌われたくない
軽蔑されたくないという
傲慢でズルイ気持ちが
そうさせたからで。
立ち回るのばっか
上手くなって
打算ばっかで。
私なんか
自分を出すのが怖くって
「いつも
ヒトの顔色ばっかり
見てるような
ただの臆病者だよ…!」
自分で言って
情けなさに涙が出た。
「でも私は
私達はそんなヒメに
助けられてきたよ」
ジュンジュンが
私の肩に触れる。
「『彼』もアニキも
ユッキだって。
ヒメに癒されて
何度救われてきたコトか…!」
ジュンジュンの手が
震えていた。