コーヒーカップを洗って
ゴミをまとめて。
ふたりの周りを
ウロウロウロ。
何かしてないと
落ち着かない。
こんな些細なコトで
シットするなんて知れたら
ますます
子ども扱いされそうだ。
「ちょっと
トイレ借りるわね〜」
私の肩をポンと叩いて
マユコさんが
トイレに消えて
ダウンを片手に
ジュンニイが現れる。
「ありがとう。助かったよ」
ジュンニイは
マユコさんによって
乱された私の髪を
片手で櫛毛する。
ジュンニイの指が
私の頬や首筋に触れて
私はその手に
仔猫のように身を委ねた。
「5日で帰ってくるから」
「え? 5日も!?」
思わずバッグに詰めた
下着の数を心配する。
「うれしいリアクションだ」
いや。
そういう意味じゃなくて。
「下着3組しか入れてない」
「ホテルで
ランドリーサービス
使えるから」
「え!?
あの下着を出すの!?」
それは無謀すぎる。
くすくすくす。
マユコさんがトイレから
笑いながら出てきた。
「あの下着ね〜」