「やっぱね〜。
年が離れてるからね〜。

ジェネレーション
ギャップっつ〜か。

ま、社長もタイヘンだワ」


新入りくんは
かっかっかと笑った。



…何かユニークな
おにーさんだ。


「ああ見えて社長もね〜。

陰でいろいろ
女子高生を理解しようと
努力してるんっスよ〜」


つき合い始めた頃なんか
私からのメールを見て


「この大量の
ハートマークには
どういった意味があるんだと
俺らに聞いてきたりして」


どうやら私への返信も

新入りくん達
若い事務所のスタッフの
入れ知恵だったようで。


「イベントごとに
プレゼントなんて
必要なのかと

クリスマス前なんか
もう大騒ぎっスよ!」

カタログや
雑誌やネットで

俺らに資料を
さんざ集めさせたあげく

「貢ぎオヤジみたいな気分に
なってきたとか言い出して」


そう言えば
結局、プレゼントは
お互い何もナシだった…。


「社長にはホント
振り回されてばっかっスよ」


イブの日もレストランを
予約させておいて

ドタキャンしたと
新入りくんは愚痴りだす。


あの日は私が自分の家に
ジュンニイをつれて
帰っちゃったんだよね…。


「俺のオジキの店だったんで
立場なかったっスよ〜」

「…ごめんなさい」

「いいっスけどね〜」

ジュンニイは
キャンセルの代償に

その店の新店舗の内装を
引き受けるハメに
なったようで。


「オジキにはもう
感謝されまくりっスよ〜」

ジュンニイらしい。


私は
ユッキとジュンジュンに

ジュンニイは
事務所の後輩と
そして家族に

お互い周りに支えられて

ここまでわかり合えて
きたんだね。