ジュンニイは
私よりずっとオトナで
ついていけば
それで大丈夫だって
何だって
ジュンニイまかせだった。
私は自分だけが
ジュンニイの顔色ばかり
見ていると思っていたけれど
ジュンニイだって
不安だったんだ。
オトナだって
いろんなコトに
戸惑って、学んで
近づく努力をして
くれてたんだね。
「何でケンカなんか
したのかは
知らないっスけど〜。
あんないいヒトを
いつまでも許さず
放置るなんて
信じられなかったっスよ」
「だって…」
どの顔して
逢いにいけばいいのか
わからなかった。
「社長の何が
気に入らないんっスか?」
「怒っていたのは
ジュンニイの方で…」
「何か悪逆非道なコトでも
しちゃったんっスか!?」
「…悪逆…非道…」
新入りくんに
悪気はなかった。
でも、わかっていても
胸の傷に塩を塗られて
ちょっと
顔がひきつってしまう。
「オタクが悪いコト
したんだったら
オタクの方から
アクションを起こさないと
ダメじゃないっスか」
だって
「ジュンニイは
気持ちを整理したいからって」
「バカじゃないっスか!!!」
新入りくんに
思いっきり怒鳴られる。
その瞬間。
隣りを走ってる車に
接触しかけて
心臓がいろんな意味で
止まりそうになった。