ユッキ…。
「ましてやケンカの原因が
相手にあった場合
こっちから連絡するなんて
物凄い屈辱感っスよ」
新入りくんのコトバが
アタマの中をリピートする。
私は、問題から逃げて。
現実から逃げて。
いつも
誰かが何かして
どうにかしてくれると
あわよくば
時間が解決してくれると
甘えていた。
ケータイの時計を見る。
「ここからだと
どれくらいで着きますか?」
「あと50分はかかるかなあ」
ユッキが塾を終えて
家に帰り着く時間に
間に合うかも。
とっさにそう判断して
「行先
変えてもいいですか?」
ユッキにメールを打って
待ち合わせの神社と
時間を指定した。
強引なやり方だとは
思ったけれど
ここで
躊躇なんかしてたら
一生仲直りなんか
できないような
気がしたから。
思いつきで行動するのは
よくないコトだって
ユッキにまた
注意されてしまいそうだけど
何故か運命めいたモノを
感じたから。
今、腰を上げなきゃ
一生
後悔すると思った。
「…社長に
言われた通りに
まっすぐウチに
帰った方が
いいと思うんスけどね…」
新入りくんの
このアドバイスを
私は
ちゃんと聞くべきで。
待ち受けていた
危険に対して
私はあまりにも
無防備すぎて
いた。
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