制服のスカートの中身を
新入りくんに見せようと
私のカラダを乱暴に扱う。
「ナメんなよッ!!」
もうひとりに
拘束されている
新入りくんが
こちらにむかって
砂を蹴り上げた。
「火事だあああ!
火事だあああああ!!!!
火事だあああああああああ」
新入りくんの声が
境内に響く。
「静かにせんか!
コラぁ!? 殺スぞ」
新入りくんの顔を
オトコが靴底で
何度も踏みつけた。
「やめて!!!」
「静かにしろって
言ってんのがわからんのか。
あぁ!?」
私のアゴを掴んで
スゴんでみせる。
「さっさとヤッちまおうぜ」
新入りくんを
踏みつけているオトコが
そう苛立ってみせたスキに
新入りくんが
オトコの足に抱きついて
オトコを
ひっくり返した!
「ヒメちゃん!」
私の腕を引っ張って
オトコから私を奪還する!
「走って!!!」
ふたりで一目散に
駆け出した!
このままふたりで
逃げ切れるかも!!
そんな勝算が
浮かんだその瞬間
「そこまでだよッ!」
怒声の主に
私はそのまま抱きかかえられ
新入りくんの足が止まった。