《遅くなってゴメン!》
そこには
急な訪問者のせいで
スケジュールが
無茶苦茶になってしまって
《帰国するまで
連絡できないかも》
「……」
思いっきり落ち込めと
いわんばかりの内容が
書かれていた。
仕事が忙しいのは
いいコトなんだろうけど
「いっしょに
フランスに行く?」
そう聞いてきた
ジュンニイだったのに。
たった1日やそこらで
もう気が変ったとでも
言うんだろうか。
もしかして
私からのメールが
うっとおしく
なってきたとか?
写メールがだんだん
ネタ切れになってきて
わずらわしく
思えてきたとか?
アタマの中で
メールの内容の
大反省会が始まる。
《帰国はいつ?》
《日曜日。
こっちを昼過ぎに出る》
ジュンニイの
必要最小限の省エネメール。
ぶっきらぼうな文面に
ますます落ち込む。
どうしてと本当は
速攻、問い質したかったけど
しつこい返信や
こまかいツッコミをして
面倒くさいオンナだと
思われたくはない。
そんな私の気持ちを
見透かしたかのように
ケータイが
またメールの受信を
知らせてきた。
《おいしくいただきました》
のタイトルに
私が送った
オムライスの画像が
貼り付けてある。
何だか
つけ足しみたいなメールだ。
一生懸命作ったのにな。
このウィンナーなんか…。
あれ?
「この写真…」