「あ、アニキ!」

「え!?」

ジュンジュンの
視線の先を急いで追う。


「ヒメ…」

私の姿を見つけて

ジュンニイが
少し驚いた顔をした。


「ジュンニイ…」

あんなにココロ待ちにしていた
再会だったのに

いざとなったら
足が前に出ない。


「…迎えにきてくれたんだ」

ジュンニイが
やさしく微笑んで

勢いよく
その長い両腕を広げた。

「お帰りなさい!」

ジュンニイの腕の中に
飛び込もうと駆け寄って


「OH! ヒメチャン
ヒサビサ、ネ〜♪」

ジュンニイより先に
ミスターに
抱きつかれてしまう。


ゲ。

何で????????

「コンチハ。
オハヨウ〜サンネ」


相変わらず
怪しい日本語の
このヒトは

ずっとジュンニイに
くっついていたんだろうか。


ジュンニイが私を
ミスターから
奪うようにして

自分の腕の中に収める。


大好きなジュンニイの香り。

「びっくりした?」

「この便だって教えてたっけ」

「うふふ」

ジュンニイが
私の髪を櫛毛してくる。


でも
ジュンニイ

「何か、元気ないね…」

また風邪でも
ひいちゃったのかな。


ジュンニイの頬を
触ってみた。


「元気なんか出されて
たまるもんですかッ!」