「ソレはまた今度使おう。
ほら、服買いに行くんだろ?
ショップ閉まっちゃうからさ」
ジュンニイの笑いは
いっこうに治まる気配がない。
「…新しい洋服いらない」
何かバカにされたのだけは
すっごくわかった。
「お腹だって空いてるだろ?」
「だってお弁当…あ」
キレイに空になっている。
「ごちそうさま。
おいしかったよ」
私の抵抗など
簡単に一蹴された。
ジュンニイは
私の髪をワックスで
仕上げにかかる。
「拗ねた顔も
もう少し見ていたい気も
するけれど」
ジュンニイが
唇を重ねてくる。
「キスなんかで
誤魔化されたりしないもん」
どうせ私は子どもです。
未成年の高校生です。
「しょうがないな〜」
ジュンニイが
ルームサービスの
メニューを取り出して
「何食べたい?
和食? イタリアン?
フレンチ?」
耳もとで囁いては
ちいさなキスを繰り返す。
くすぐったいよ。
「中華? 無国籍?
エスニック? それとも…」
ジュンニイが
私の胸元に指を入れてきた。
「ヒメが食べたいなんて
さぶいセリフはやめてね」
って言い終わる前に
私の肩にかじりついてて
その手はワンピースの裾を
探ってくる。
ジュンニイの手を握って
その動きを止める。
「もう腰立たなくなるから」
「まだ1回しか
ヤッてないのに?」
その1回が
どれだけ激しかったか。