あ〜…。

どんな顔して家に入れば
いいんだろう…。


ジュンニイがさらに
画面をスクロールして

「そう怒るなよ。ほら」


ジュンニイが
見せてくれた
液晶画面には

愛がいっぱい溢れていて。


《できの悪い娘だけど末永く
かわいがってやってください。

私達の息子へ》


パパ…。


「逢えない日が
もうしばらく
続くと思うけど

信じて待っていて」


「…うん」


「来週には仕上がるから」

「うん」


「一番にヒメに見せたい」

「うん」


「それまで俺とヒメの家
しっかり守っててくれ」

「うん」


「うん、ばっかだな」

「…うん」


ジュンニイが
私のアタマを

自分の胸元に
引き寄せた。


「…仕事に
夢中になってたら

きっと私のコトなんか
忘れちゃう」


「大丈夫。

ヒメのココロもカラダも

しっかり俺の記憶に
刻みこんであるから」


「…バカ」


私に結婚という首輪をつけて
ジュンニイは安心なのかも
知れなかったけど。


しあわせなのに
しあわせなハズなのに。


何だかすっかり

全てが
ジュンニイのペースで
進んでいて。


本当にこれで
よかったのだろうか。


そんな考えが
私のアタマの中を
支配し始めていた。







この作品をお読みになった
感想をお寄せください。


下記の感想の中から
ひとつ選び

【いいね!】ボタンを押すと

お楽しみスペシャル画像が
ご覧戴けます。


絵柄は予告なく
気まぐれに更新されます。



特に感想はありません。
次の話も期待しています!
今回の話は特にお気に入りです!