「お〜。呼び捨てされて
喜んどる」
「私、夢でも見てるのかな」
「…夢だと思うよ」
ジュンジュンにとっても
かなり衝撃的だったようだ。
「あのさ」
「うん」
「あのふりふりフリル
絶対、似合ってないよね!!」
ふたりの意見が合った。
「かわいいじゃないッスか」
「うおッ!?」
いつの間にか隣りにきていた
新入りくんに驚いた。
「あ、あの節は…」
「しいッ!!」
新入りくんに
口を押さえられる。
「神社でのコトは
ずえ〜ッッッたいに
内緒にしててくださいッス。
もし社長に知られたら
俺、殺されるッス!!」
「あ、はい…」
新入りくんの迫力に負けた。
「コージさんってば
アニキに怪我の原因を
オヤジ狩りに遭ったって
説明してるみたい」
「は!?」
ジュンジュンの
耳打ちに絶句する。
その設定って
イケてるのだろうか???
「みんなの同情買って
おいしいモノたくさん
食べてるらしいよ」
「…名よりも
実を取ったんだ」
あまりにもらしくって
ちょっと
笑ってしまった。
「おお。
ジュンくんの婚約者の!」
後ろから見覚えのある
オトコのヒトに
声をかけられる。
あれ?
誰だっけ。