帰りの電車の中。


私とふたりになって

改めて
ジュンジュンは

自ら話を
きり出してきた。


「驚いた?」
「ちょっと、ね」

「アニキには言わないでね」


言えないよ。

ジュンニイが知ったら
きっと卒倒する。


「約束だからね。
おね〜さま♪」

ジュンジュンが肩に
もたれかかってきた。


ジュンジュンが

たいして好きでもない人と
つき合うなんて
信じられないと

言い続けていたのは

私への皮肉だとばかり
思い込んでいたけれど

あれは自分自身への戒めでも
あったんだ。

報われない想い。

自暴自棄。


そして
自分を責めて。

この親友は何てたくさんの
ヒメゴトを抱え込んで
ここまで生きてきて

そして
生きていくんだろう。


その強さと切なさに

胸が締めつけられた。


これからは

義妹として

もっともっと
身近になっていく
この大切な存在を

私は一生をかけて
守っていこうと

覚悟を決める。