あの日
裏切らないだろうと過信して
天狗になっていた私の鼻を
見事にへし折って
飽きるほど私のカラダを
抱いておきながら
ある日突然
切り捨てたけど
それは当然のコトで
それだけのカンケイ
だったって話で。
なのに
あの悔しさを
今でも忘れられない
自分がいる。
たとえ
どんな理由があったにせよ
やっぱりどこか許せない。
好きだったんだよね。
本当は。
どうでもいい
相手だったのなら
悔しいくらいで
あんなにも未練たらたらに
落ち込んだりはしなかった。
あのときジュンニイが
救ってくれた。
結婚の約束もなく
カンケイを持った途端
こんな風に逢えない状態が
続いていたら
私はどうなっていただろう。
抱き捨てされたと
思い込んで
あの辛い日々を
また繰り返して
いたかもしれない。
結婚という
首輪をつけられて
実は誰よりも
安堵していたのは
私の方なのだ。
今日もダメ。
明日も逢えない。
逢えない時間が
ジュンニイを
求める気持ちを
増幅させていく。
そんな日が
ずっと続いて
《見せたいモノがあるんだ》
それはジュンニイからの
待望のメールだった。
《妹が場所を知ってるから
連れてきて貰ってくれ》
凄く手抜きなお誘いに
ちいさな溜息が出る。
こんなメールにも
いつしか慣らされている
自分がいた。